平成27年10月15日(木曜日)
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前回の記事では、手すりの空洞が雨漏りの原因になること。
その雨漏りを防ぐためにシーリングで手すりの隙間を埋める方法があること。
ただし、それは根本的な解決とは言いがたいと書きました。
今回はそこからの続きです。
前回紹介した方法とは別に、手すりの空洞からの雨漏りを防ぐためにより有効かつ根本的な方法があります。
その方法とは手すりの空洞にエポキシ樹脂を注入することで架台への雨水の浸入を防ぐ方法です。
つまり手すりの空洞と架台の縁を切ってしまうのです。
これによって手すりの空洞の中に雨水が浸入しても、防水層の裏まではまわりこむことを防ぐことができます。
具体的には手すりの根元部分に孔(孔)を開けて、その孔からエポキシ樹脂を注入するのです。
現場の状況によってエポキシ樹脂の粘度を変えたり、孔を2つ開けるなどの方法があります。
いずれにしても、エポキシ樹脂を隙間なく注入することで確実に架台と手すりの縁を切ることと、手すりに入り込んだ雨水の逃げ場となる水抜き穴を確保することが大切なポイントです。
細かい方法や技術は現場で熟練の職人が判断することになります。
低粘度の樹脂を使うこともあれば高粘度のものを使う場合もあります。
このような手すりの処理方法は、経験値のあるレベルが高い防水業者なら誰でも知っていることです。
しかし、レベルの低い業者や経験の浅い若い職人の中には知らない人間が多いのが実情です。
また知っていたとしても実際にやったことがなく技術的にできないという若い職人も少なくありません。
防水業者を選ぶ際には、このようなことについて知識があるかどうか確認することで、ある程度業者の経験値を判断することができます。
なお、手すりの架台が浮かせられる場合は、架台を浮かせることでシームレスで防水し、架台と防水層の取合で縁を切るのがベストなのは言うまでもありません。
さらに補足しますが、今回はアルミ手すりについて書きましたが、スチール製の手すりでも理屈は同じです。
ではでは。
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