2022-07-15
本日のスタッフブログは、内田が担当いたします。
バルコニーやベランダの防水工事をご提案する際に、ちょっと頭を悩ます事があります。
現状がタイル貼り仕上げになっているケースです。
他の床仕上げと比べて、防水仕様・防水工法の選定には注意が必要になるからです。
今回は提案機会の多い、ウレタン防水でご説明します。
1、既存のタイルをどうするか。
A【既存のタイルの不具合部分を補修して、タイル面を樹脂モルタルで平滑にする】
B【既存のタイルを全部斫り、樹脂モルタルなどで新たな下地を造作する】
C【既存のタイルの不具合部分を補修して、成形パネル材にて下地を造作する】
Aの既存のタイルの割れ、浮きなどを補修して、タイルの上からカチオン系樹脂モルタルで平滑処理し、本防水の工程に移るのが一般的な考え方です。
但し、この方法ですと既存のタイルの接着強度を担保にしていますので、万が一下地であるタイルに大きな動きが発生すると、上部に施工されている防水層に影響を及ぼす可能性があります。
防水工事は長期の保守・保全を必要とする部分ですので、リスクについては極力排除する方向で考えなければなりません。
とはいえ、Bの既存のタイルを全部斫り、新たに樹脂モルタルで下地を造作するのは、作業面でもコスト面でも現実的ではありません。
できない訳ではありませんが、、、
そこで近年ではCのタイルの上に、強固な下地を造作する方法が用いられます。
具体的には、4㎜厚のアスファルトパネルを敷設することでタイルの動きを防水層に伝えにくくします。
2、仕上げの意匠を考える
下地の処理が完了したら、本防水の工程に移ります。ウレタン防水 通気緩衝工法での施工です。
通気緩衝シートを敷設して
ウレタン防水を積層させます。
ウレタン防水2層目です。
トップコートを塗布して完了です。
防水面からみれば問題は無いのですが、既存がタイル貼りだった事を考えるとちょっと意匠が寂しい感じがしますね。
そこで、防滑性複層ビニル床シートを貼ります。
マンションの廊下などに採用されているシートなので、耐摩耗性に優れ、高耐候のため防水層の保護にもなります。
またシート単体でもバルコニーやベランダの防水の工法が確立されている防水性の高い品です。
現在は、各メーカーから様々な柄や色調のシートがでていますので、お好みの柄を選んでいただく事ができます。
ご興味のある方は弊社に是非ご相談ください。
ではでは
日本外装株式会社
サービスプランナー 内田博昭