雑談・社内情報

ブランコ作業 ~一人前になるまでの物語~ 第7話

2022.6.17

2022-06-17

本日のスタッフブログは、奥村が担当いたします。
このブログは、私がブランコ(ロープワーク)作業を本格的に行えるようになるまでの物語を書かせていただきます。最後まで読んでいただければ幸いです。

前回のブログは、Tさんの現場で12階から降り、意識が朦朧とし動けなくなりリタイアしてしまった話と、会社で週に一回行われるミーティングの場で10階以上での高所作業をなくしてほしいと発言して、了解を得た話を書かせていただきました。

入社して5年目になり、この頃ぐらいから弊社で行う各作業を一人で一通り行えるぐらいの技術力を身に着け、各営業の方々や社長等の短期現場を一人でまかされたり、現場管理なども一人で移動し始めた頃です。

ブランコ作業の方は、比較的低めの3階~6階建てぐらいの雨漏り補修工事などを行い、高所の8~10階建て以上を職人のTさんやNさんらが施工を行っていました。
低階層は自分で行い、高階層は職人さんがブランコ作業を行う、この流れができてきて、とても良い感じに仕事をこなしていました。
そんな時期、営業のUさんから突如「奥村‼10階以上はNGだけど、9階はNGだしてないよね?」と現場での作業を終え、帰社して落ち着いていた時に隣から言われました・・・
私は「はい」とあからさまに低いトーンで答えました・・・
Uさんから「今度、Nさんと降りてもらうから、よろしくね‼」とテンションの高いUさんを横目に自分は、再び低いトーンで「はい」と答えました・・・

現場当日朝、事務所でNさんと準備を済ませ、車で現場に向かっている中、明らかにテンションの低い自分を見てNさんが「元気ないね、どうしたの?」と言われ、自分は「今日の9階建て、俺降りられないかもしれません」と答え、Nさんが「今日の現場はビルとビルの間を降りるから多分、思っているより怖くないよ」と言われましたがその言葉の意味がわからないまま、現場に到着しました。

到着後、すぐ屋上に行き下りる場所を覗き込み、心の中で「高いな~暗くて下が見えないじゃん」とつぶやき、Uさんとの打ち合わせを終え、降りる準備に取り掛かりました。

刻一刻と降りる時が近づくにつれて心臓の音がデカくなるのがわかり、一旦落ち着こうと深呼吸をしてNさんの様子を見るともう下がり始めているのが見え、もう勢いで行こうと思い自分もブランコをセットして板に乗り込みました。前回の高所作業での出来事を教訓に下を見ないようにしようと心に決め作業を始めました。

作業に取り掛かり、約10分程がすぎ思っていた以上に恐怖がない事に気づきました。
少し後ろに目を向けると壁があることに気づきました。
この時、初めて感じた後ろに壁がある圧迫感が何故か安心感にも似たような気持ちになり、恐怖を和らげてくれたのです。
それから作業も順調に進み、問題もなく終わることが出来ました。
Nさんと帰社後、Uさんに「今日みたいな後ろに壁がある現場でしたら10階ぐらいでも降りられると思います」と少しテンション高めに報告し、Uさんが「分かった!似たような現場があったらまかせる」と言ってくださり、私は「よろしくお願いしたします」と言って気分よくその日の仕事を終えました。

だが、この発言で近い将来後悔することになるとは、まだ私は知りませんでした。
今回はここまでにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

日本外装株式会社
サービスプランナー 奥村直人

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