社長ブログ

亀裂誘発目地【続編】

2014.5.22

平成26年5月22日(木曜日)

当社の活動状況→本日の工事進捗状況

4月7日に書いた記事の続編というか後日談です。

ALC版にタイルを貼ってある物件の場合、ほぼ確実にコーナー部分にクラックが走ってタイルが損壊します。
亀裂誘発目地処理前

かなりの確率で上の写真のようになってしまいます。

311大震災の時は、これと同じ構造の建物は軒並み同じようにやられていました。
コーナー部分は、ALC版の向きが違うためムーブメントが大きくなることが原因です。

律儀(かつ無知)な工事業者さんは、これをバカ正直に元通りの状態に直してしまいます。
それは大きな間違いであって建物にとって良いことではありません。
元通りに直すと言うことは、またいずれ同じ部分にクラックが入るということなんです。
いずれ同じようにタイルが損壊する、まさに元の木阿弥と言うヤツです。

どう処理するのが正しいかと言えば、新たに幅広の目地を切ってシーリングでおさめるのです。
下の写真が施工後です。

亀裂誘発目地処理後
このように亀裂誘発目地を新設することで、のちのちタイル外壁にクラックが発生することを防ぎます。
おそらく震度5クラスの地震ぐらいまでは追随するはずです。
それ以上の揺れに対しては、正直わかりませんけど。
地盤の状況にもよりますしね。

意匠的にはもう少し目地幅を狭くしたいところですが、安全性との兼ね合いと、施工性と防水性能を重視して、このぐらいの目地幅が妥当だろうと言う判断です。

くどいですが、くれぐれも元通りに直してはいけません。
元の木阿弥です。
新築時の不具合は改修工事の際にちゃんと直す。
結果、新築の時よりも建物の状態を良くすることも可能なワケです。
これが当たり前のプロの仕事と言えます。

ではでは。

僕の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界

音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はコチラ

興味がある方は是非読んで(聴いて)みてください。

 

お見積りアイコン簡単見積り
シミュレーション
お問い合わせアイコンお問い合わせ
電話アイコンお電話
お気に入り登録してね!