改修・修繕について

クラック(亀裂)補修【TNC工法について】

2023.2.24

2023-02-24

本日のスタッフブログは、内田が担当いたします。
前回のブログ(クラック補修について)で、一般的な構造クラックの補修方法として、Uカット(Vカット)工法をお伝えしました。

今回は昨今の時世柄、最も注目されている工法であるTNC工法を紹介します。
因みに、TNCは『テクスチャーノンカット』の頭文字となります。

昨今の時世柄とは、昨年令和4年4月1日より実施が義務づけられている、建築物等の解体・補修工事における石綿(アスベスト)含有建材の事前調査が大きく関係しています。
2006年までに竣工された物件は、外壁の吹付材、塗料、仕上げ材、下地調整材などにアスベストが使用されている可能性があります。

このアスベスト含有建材を補修する際は、アスベスト建材改修指針に則り対応しなければなりません。
要約すると補修の際、粉塵を飛散させないよう対処しなければならないのです。
一般的なUカット工法は、グラインダーなどでU字型に切り込みを入れる際に粉塵が発生しますので、作業区間をビニールシートなどで隔離し、吸塵装置を使いながら、適切な防護装備で作業にあたる必要があります。

はっきり言ってしまうと、作業時間より、養生時間の方がはるかに手間がかかります。

そこで、そもそも粉塵を出さない封じ込め工法が注目されているのです。
前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するTNC工法は粉塵の出ない封じ込めのクラック補修工法です。

<作業手順>

補修対象であるクラック周辺を清掃します。

専用のプライマーを塗布します。

専用のテープ材をクラックに沿って貼り付けます。

ヒートガンにてテープ材を柔軟にし、下地テクスチャーに馴染ませます。

専用のアクリルゴム系塗材にてパターン付けします。

補修完了です。
あとは通常の塗装工程を実施します。

新工法の採用は、時に本当に耐用年数があるのか不安になります。
そこで、上記作業手順の写真の現場に確認へ行ってきました。

2015年施工
TNC工法 アレスホールド工法仕上げ

約8年前の施工ですが、クラックがしっかりとおさまっていました。
耐用年数にも問題なさそうですので、今後安心してご提案していけると考えています。

ではでは。

日本外装株式会社
サービスプランナー 内田博昭

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