社長ブログ

ビール&紅生姜の法則

2013.2.19

平成25年2月19日(火曜日)

当社の活動状況→本日の工事進捗状況

今日のブログは前回の続きです。

前回は、
『自分を磨く嫌われ仕事の法則/経済界』を上梓して1年2ヶ月がたち、
ここにきて色んなメディアから取材の話を頂くようになったこと。

そんな中、若い人たちに『嫌われ仕事』を勧めるうえで、
事前に解いておきたい誤解(されがちな部分)があるということ。

そこを誤解されてしまっては僕の真意は伝わらないし、
本当の意味で役に立つことも出来ないだろうと思うということ。
それは何か・・・・・・・・

というところで終わってしまったワケですが、

結論から先に言ってしまいます。
『嫌われ仕事』を勧める・・・ことは、
『嫌な仕事や辛い仕事でも我慢して辛抱して歯を食いしばってやり通しなさい』
という意味ではない、むしろ全然違うということです。

確かに『嫌われ仕事』という言葉の意味は、
自分にとって嫌な仕事や辛い仕事のこと、
誰もが敬遠するようなキツイ仕事のことを指しています。

でも、それを辛いまま、苦しいまま、キツイまま、
我慢して、辛抱して、歯を食いしばって、ボロボロになってでもやり続けなさい。
などという精神論・根性論的なことを言いたいワケではないのです。
(まあ、それも必要な部分はあるし、大切だったりはするんですが)

将来に不安を抱える今の若者にとって、
各分野で活躍する人生の先輩、
いわゆる成功者と呼ばれるような人から、
『自分の好きなことを仕事にしよう』とか、
『好きなことだけに集中しよう』とか、
好きな仕事で成功することの素晴らしさを説かれたりすると、
先の見えない世の中に一筋の光を見たりするのかもしれません。
そのことを全否定するつもりはありません。
その言葉で救われる若者も沢山いるのは事実でしょう。

ただし、
私のように、いわゆる成功者とは言えない、
一般的なごく普通の人生の先輩からすると、
それって、ちょっと無責任なのでは?という思いがあります。

なぜなら、
好きなことを仕事にして、それで成功できる人は、
どの分野・業界でも、ほんの一握りだからです。
その座席は極めて少ないのが現実です。
成功まで望まず何とか食べていけるというレベルであっても、
それほど座席は多くありません。
ほとんどの人が、食べていけないのです。
世の中、好きだけで食べていけるほど甘くはないのです。

もちろん経済的な成功だけが全てだと言うつもりはありません。
貧乏しながらでも、仮に霞を食いながらでも、
その仕事を続けていけるだけで幸せだ、という人もいるでしょう。
その価値観・人生観を否定するつもりは毛頭ありません。
きっと誰よりも幸せな人生を送ってらっしゃることでしょう。

でも、世の中にあふれる悩みの大半は、
経済的な理由によるものだったり、
経済的にゆとりさえあれば解決できる問題がほとんどだったりします。
お金が全てではありませんが、
資本主義社会において、
お金が無いことによる苦しみはことのほか大きいのです。
そのことを知っている人生の先輩たちが、
安易に『好きなことを仕事にしよう』と勧めることに違和感を覚えます。

もちろん人生にチャレンジは必要でしょう。
人生を冒険に見立てて、イバラの道に突き進む波瀾万丈の人生も良いと思います。
しかし、冒険には必ずリスクが伴います。
リスクそのものを楽しめるぐらいの胆力がないなら、
安易に冒険などしないほうが良いと思います。
冒険なんて、楽しいことより辛いことのほうが多いに決まっているのです。

なので、
人生の先輩として、
『今やってる仕事を好きになろうよ』と勧めるのが、
責任ある態度だと思うのです。
まずは、その努力をすることが先決でしょう。

さて、話が少し脱線気味ですが、あえて、さらに脱線させます。

子供の頃、
大人たちがビールを飲むのが信じられませんでした。
あんなに苦くてマズイものを美味そうに飲むオッサンたちを、
不思議な生き物でも見るような目で眺めていた記憶があります。
『この人たち、ちょっと頭がおかしいんじゃなんだろうか?』と、心配したものです。(笑)

で、
自分も大人になり、ちゃんとビールを飲むようになるワケですが、
最初の頃は、けっして美味しいなんて思っていませんでした。
苦いのを我慢しながら、友達や彼女の手前、
大人ぶって美味しそうに飲んでるフリをしてた時期があります。(笑)

でも、
そうやって苦いのを我慢して飲んでいるうちに、
いつの間にか、ビールの旨さがわかるようになってきました。
真夏に汗をかいた後に飲むビールの美味しさは格別です。
当然ですが苦くないビールなんて飲みたくもありません。(笑)

また、
僕は子供の頃から紅生姜が大嫌いで、
大人になっても20代前半ぐらいまでは紅生姜を食べませんでした。
焼きソバについてきたら避けて残すとか、
牛丼に紅生姜を乗せるなんて意味不明な行為だと思っていました。

でも、ある時、
吉野家で対面に座ったオッサンが、
牛丼に大量の紅生姜を山盛り乗っけているのを見て、
もしかしたら、
紅生姜の不味さの向こう側に俺の知らない世界があるのかも・・・
と、思ってしまったのです。。

で、
勇気を出して紅生姜を牛丼に乗っけてみました。
やっぱりマズイ。と思いました。(笑)
でも、乗っけてしまった以上、食べるしかありません。
我慢してそのまま食べ続けました。
すると、最後のほうで、なんとなく紅生姜の旨さがわかった気がしたのです。
それ以降、ちょっとずつ紅生姜にチャレンジするようになり、
気がつくと、あの時のオッサンのように紅生姜を山盛りにする自分がいます。(笑)
今では紅生姜のない牛丼なんて考えられません。あり得ない。(笑)
さて、話を戻しましょう。

私が若い人に『嫌われ仕事』を勧める理由は、
誰もがやりたがらない嫌われ仕事は、競争が少ないということ。
お客様にとても感謝されるということ。
そして、成功する可能性が高いということ。

独立起業家や経営者だったらビジネスが成功する可能性が高いでしょうし、
サラリーマンだったら上司に評価されたり出世する可能性が高いでしょう。
ただし、嫌われ仕事を、
辛さに耐えて、我慢して、辛抱して、
ぐっと歯を食いしばってやり抜きなさい!という話ではありません。

あなたが嫌だと思っている仕事や、
みんなが敬遠している嫌われ仕事の中には、
やってみれば案外、それほどイヤじゃないことが多いのです。
つまり、食わず嫌いのようなもんで、
不味そうだな、と思って、ずっと箸を付けなかった食べ物でも、
勇気を出して食べてみたら意外とイケる、わりと美味かった、という話です。
場合によっては、その後大好物になることすらあるでしょう。

また、
嫌われ仕事で実際に働いてみて、
やっぱり辛かったり、キツかったり、
嫌だなという思いをなかなか捨てきれない場合もあります。

でも、半年、1年、2年と続けているうちに、
いつの間にか自分自身のレベルが上がってきたりして、
辛かったことが、さほど辛くなくなったり、
結果を出して、評価されたり感謝されたりすることで、
この仕事、意外と面白いな、と気持ちが変わることも多いのです。

そう、ビールや紅生姜と同じですね。

その美味しさ旨さがわかるようになるまで、
一定期間、苦さを我慢する必要がある食べ物もある。
我慢の向こう側にこそ、『美味い!』が、あるわけです。
そんな『嫌われ仕事』もあるのです。

最後に繰り返しますが、
自分にとって嫌な『嫌われ仕事』や、
誰もが敬遠する『嫌われ仕事』は、
やってみれば、意外とイヤじゃないって場合が多いです。

食わず嫌いの食べ物を勇気を出して食べてみるとわりと美味い。
苦い食べ物を我慢して食べ続けるうちにその美味さがわかるようになる。
そして、いつの間にか大好物になる。
そんなモンです。仕事も食べ物も同じです。

『好きなことを仕事にしよう』と、競争の厳しい世界に飛び込むよりも、
みんなが敬遠する嫌われ仕事にチャレンジして、
競争の少ない市場で、成果をあげ、評価され、感謝され、
ふと気づいたら嫌われ仕事を大好きになっている。
おそらく後者のほうが、
『好きなことを仕事にする』可能性は高いのではないかと思います。
一部の天才は除いてですが・・・・・・・・

だから僕は、
人生の先輩として、
先の見えない将来に悩む若者に声を大にして言いたい。

今、目の前の仕事を好きになる努力をしなさい!
そして、
まわりが敬遠する嫌われ仕事に積極的に取り組みなさい!

それこそが、
『好きな仕事をしながら幸せになる』近道だと。

よし、
この話に『ビール&紅生姜の法則』と名前をつけよう。(笑)

最後に一言。
もちろん、一度きりの人生です。
失敗も覚悟のうえで、リスクをとって、
好きな道をまっすぐに突き進むのも素晴らしい生き方です。
そういう若者にもエールを送りたい気持ちは持っています。

まあ、ようするに、
自分の人生なんだから、自分で決めなさい!と。

って、
それを言っちゃあ身も蓋もねーか。(笑)

ではでは。

僕の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界

興味がある方は是非読んでみてください。

 

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