2022-06-21
本日のスタッフブログは、内田が担当いたします。
最近また『外壁の塗装工事をしたのに、雨漏りが止まらない』、『塗装工事のあと、ちょっとの間は雨漏りが止まっていたのにまた雨漏りする様になった』というお問い合わせが増えてきたように思います。
木造の物件において、外壁塗装工事=雨漏り補修工事ではありませんし、もっと言えば、雨漏りの根本的原因を塗装工事で修繕することはできません。
木造住宅は、一般的に一次防水と二次防水の概念にて設計されています。
壁面でいえば、モルタル+塗装材、サイディング+シーリング材など外観から見える部分の防水性が一次防水といわれる部分です。
この一次防水の裏側の外観からはわからない部分に、改質アスファルトフェルトや透湿防水紙の二次防水があります。
一次防水の劣化や不良部分より雨水が浸入しても、二次防水が健全であれば、室内に雨水が浸出(雨漏りの発生)することはあり得ないのです。
このことから、本来の雨漏り補修工事とは、雨漏りする根本的原因を修繕する=二次防水を修繕するということになるのです。
この二次防水を修繕する場合、モルタルを斫ったり、サイディングを取り外したりと非常に大きな工事が必要になってしまいます。
また、雨漏りにより木部が腐朽している可能性も考慮しなければなりません。
こうしたことを加味するとそれなりの修繕費用が発生してしまいます。
そこで、修繕費用を抑えるため、モルタルを斫ったり、サイディングを取り外したりすることなく、塗料やシーリング材を駆使して、強固で健全な一次防水を構成させる【一次防水補修】という考え方が出てきます。
要は、雨漏りの根本的原因である二次防水の不具合部分に雨水を浸入させないように外装を防水コーティングする様な感覚です。
この【一次防水補修】のご提案は、何気にノウハウが必要で、塗料メーカーの防水形被膜工法などを実施した物件でも『塗装工事のあと、ちょっとの間は雨漏りが止まっていたのにまた雨漏りする様になった』と相談がきたりします。
通常の塗替え工事で雨漏りを修繕することは論外だと考えますが、限りあるご予算の中では、【一次防水補修】は一つの選択肢となります。
また、強固で健全な一次防水を構成させることは、他の雨漏りへの予防の意味もあります。
【一次防水補修】【二次防水補修】のどちらも、費用や再発のリスク、保証期間などのメリット・デメリットがありますので、十分に検討される事が重要だと思います。
雨漏りでお困りの方や、今後の雨漏りを予防したい方など、工事で失敗されない為にも、経験豊富な弊社にぜひご相談ください。
ではでは。
日本外装株式会社
サービスプランナー 内田博昭