改修・修繕について

屋根の葺き替え工事について(後編)

2022.12.13

2022-12-13

本日のスタッフブログは、内田が担当いたします。
前回【屋根の葺き替え工事について(前編)】、屋根におけるアスファルトルーフィングの『耐用年数』からみた葺き替え工事についてお伝えしましたが、今回は屋根材の『重量』からみた葺き替え工事について書きたいと思います。

当たり前の話ですが一般的に屋根とは、その建物において高い位置にあります。
この建物の高い位置に重量のある屋根材が乗っていると重心の位置が高くなり、地震の揺れを増幅させてしまうと言われています。

それでは、屋根材とはどの位の重さなのでしょうか?
簡単に計算してみます。

・屋根瓦 1㎡あたり約45㎏~60kg

・スレート系 1㎡あたり約20㎏

・シングル系 1㎡あたり約9㎏~10kg

・金属系 1㎡あたり約5㎏~6kg

1坪約3.3㎡ですから、わかりやすく屋根面積を30坪=約100㎡とします。

・屋根瓦 約4500㎏~6000kg

・スレート系 約2000㎏

・シングル系 約900㎏~1000kg

・金属系 約500㎏~600kg

屋根面積30坪=約100㎡の建物では一般的なスレートで約2t、屋根瓦に至っては約4.5t~6tの重量物が乗っている事になります。
昔は台風などの影響により瓦が飛ばされない様に重量を持たせる考え方が一般的だったようですが、近年では地震に備え屋根は軽い方が望ましいという考え方がでてきました。

新潟中越地震以降、東日本大震災、熊本地震などの震災を経て建物の耐震性能について意識が高まり、屋根を軽量化することは耐震改修の一つとされています。
屋根瓦を基準に考えれば、スレートの屋根材も十分に『軽い屋根材』といえるのでしょうが、屋根の職方から見ればまだまだ重いそうです。
更に軽い屋根材であるシングル系や金属系がある以上当然といえば当然です。

雨漏りの発生や、アスファルトルーフィングの耐用年数から、屋根の葺き替え工事を実施する場合は、今後起こり得る大地震に備え『軽い屋根材』による耐震改修を検討してみるのはいかがでしょうか?

 

最後に
金属系、シングル系ともに、既存のスレート屋根材のうえから直接施工するカバー工法が確立されていますが、屋根重量が加算されますので、耐震改修にはあたりませんのでご注意ください。

ではでは。

 

日本外装株式会社
サービスプランナー 内田博昭

 

 

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