社長ブログ

排水ドレン詰まりによる雨漏り

2018.7.9

広島・岡山を中心に西日本では先週からの大雨で甚大な被害が出ているようです。
ニュースから流れてくる降雨量が尋常な数字ではありません。
多くの地点で48時間の雨量が観測史上最大を記録しています。
この時期の例年1ヶ月に降る雨量よりも遥かに多い雨量が、わずか2日間に集中して降っているワケですから、瞬間的に河川の流下能力を超えてしまうのも当然かもしれません。

犠牲者や行方不明者の数も豪雨によるものとしては過去に記憶がないほど大きくなっています。

おそらく激甚災害に指定されるでしょうが、被害の大きい地域では平常に戻るまでに相当な時間がかかることになるでしょう。

お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害がこれ以上拡大しないことを心から願います。

そして、被害に会われた皆様が一日も早く平穏な日常を取り戻されることを願っています。
遠く離れた地におりますので、直接的にお役に立つことは難しいですが、今後、寄付金などを通じて、多少なりともご支援につながればと思います。

このような災害が起きた時にいつも思うことがあります。

自分に何ができるだろうか?ということです。
阪神淡路大震災の時も、東日本大震災の時も、被害が少しでも小さく済むように祈ると同時に、自分は今何をすべきか?今、自分には何ができるのか?を自問しました。

やろうと思えば、やれることはいろいろあります。

我が社のトラックに支援物資を積み込んで、今すぐ現地に乗り付けることも可能です。
ボランティアとして現地に行き、片付けや掃除など、復旧・復興のお手伝いをすることも可能です。
他にもやれることは沢山あります。

それら、自分にやれる沢山のことをふまえ、そのうえで自分が今何をすべきかを、大きな災害が起きるたびに自分に問うてきました。

そしてその都度、同じ結論に辿り着いたきたのです。
自分は自分の持ち場で責任を果たそう。
つまり、目の前の自分の仕事を全うしよう、という結論です。

例えば、自分が大きな船の乗組員で操舵室にいるとします。

その船の機関室で火災が起きたとして、自分は何をすべきか?という話です。
その消火活動は、機関室の乗組員と、消防担当の乗組員に任せるべきであって、自分までもが操舵室から飛び出して消化に走れば、船は別の大事故を起こす可能性もあります。
また、狭い機関室に大人数が行きすぎれば消化活動に支障が出るかもしれません。
機関室の人間と、消防担当、さらにはその近くの部署の乗組員に任せるのが無難です。
だから、自分の持ち場で責任を果たすことが大切なのです。

そんな考えもあり、これまでも大きな災害の時は、いつも通りを心がけてきました。

いつも通り、自分の目の前の仕事をしっかりやり抜く。
通常通りの生活を心がけ、通常通りの経済活動の一部を担う。
それが長い目でみると結果的に被災地への支援にもつながるのだと信じています。

もっとも、災害が起きた場所が近ければ、また別の判断になる可能性もあります。

災害の場所や内容によっては消火活動に走るべきというケースもあるかもしれません。
これからもその都度、正しい判断をしていきたいと思います。
ちなみに、このような災害の時に、すぐに支援物資を届けに走る人たちやボランティアに駆けつける人たちを、けっして否定しているわけではありません。
それぞれの人によって、置かれている立場や環境、価値観が違うのですから、いろんな判断があって当然だと思います。
それぞれの判断に正解・不正解はないと思っています。
ただ自分はこう考える、それだけのことです。

最後に、そんな通常通りの仕事の一貫として、雨漏りのプロとしての情報発信をしておきます。

今回のような豪雨の際によくある雨漏りの一つに【ベランダ排水の詰まり】による雨漏りがあります。
ごくごく簡単に言えば、ベランダの排水が詰まっている、あるいは詰まり気味→そこに豪雨により大量の雨が流れ込む→排水不良のためベランダがプール状態になる→ベランダ立上り部分を超えて掃出し窓などの開口部から室内に流入→当階床もしくは下階天井へ雨漏り、というものです。

『今まで何十年も全く雨漏りしなかったのに、今回のゲリラ豪雨で初めて雨漏りした!』という場合に多いパターンです。

この場合は雨漏りのプロは必要ありません。
排水ドレン(排水口)を掃除して、水がちゃんと流れるか確認するだけで大丈夫です。
それ以上にやれることはありません。
予防措置としてオーバーフロー管(ある一定の高さまで水が溜まったら水を排出する別ルート)を新設するという考え方もありますが、今まで何十年も全く雨漏りしなかったのであれば、あえてやる必要ないでしょう。
今後は、こまめに排水ドレンを掃除するだけで大丈夫なはずです。

逆に言えば、普段から排水ドレンの掃除さえやっておけば起きなかった雨漏りということです。

ですので、今回の豪雨を受けて、雨漏りのプロである自分が今発信すべき情報は『ベランダや屋上の排水ドレンを普段からこまめに掃除しておきましょう』ということになります。
ぜひ排水ドレンをチェックしてみてください。

ちなみに、もし大雨のたびにドレンが詰まって雨漏りするという状況であれば、そもそもドレンの口径が小さいなどの根本的な原因があるかもしれません。

その場合は、ドレン改修工事やオーバーフロー管の工事などプロの仕事が必要かもしれません。
そんなワケで、今日も目の前の自分の仕事に一所懸命に取り組みます。
西日本豪雨の被害がこれ以上大きくならないことを祈りつつ。

ではでは。

1冊目の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界』
さらに2冊目の著書(共著)は建築専門書です→『【図解】雨漏り事件簿/学芸出版社』
1冊目の本は音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はコチラ

興味がある方は是非読んで(聴いて)みてください。

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