2022-01-12
本日のスタッフブログは、二宮が担当させて頂きます。
現場でお客様とお打合せをさせて頂いている際のご質問の一つに「脱気筒って何?」という質問を頂きます。
脱気筒とは防水工事の際に使用する副資材の内の一つなのですが、マンションやビルの屋上に取り付けられている銀色の筒状の物を見かけた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はこちらの脱気筒について、簡略ではありますがご説明したいと思います。
【脱気筒の役割】
脱気筒とは、陸屋根の屋上に設置されているもので、長年にわたり侵入した水分や、日中の寒暖差により防水層と下地の間に発生した水蒸気を排気するための筒状の物を指し、下からの空気を、脱気筒を通じ外へ逃がすことで、防水層の膨れや、膨れから発生する亀裂等による不具合や、下地、防水層の劣化を防ぐ役割を担っています。
【脱気筒の設置】
防水層全体の膨らみを予防するための物ですので、脱気筒を設置する際の基本として(屋上の形状や施工方法により異なる場合もある)60~100㎡毎に1基を目安として防水層全体の脱気筒の設置数を決めます。
脱気筒の設置場所も防水層下の空気を上に逃がすという性質上、屋上全体で勾配が一番高い位置に設置する事が理想となります。(排水ドレンが一番低い位置=水下となるので、一番高い位置=水上となります)
とはいえ、脱気筒を設置しているからといって完全に膨れが発生しないということではありません。
重要なことは、防水、脱気筒、改修ドレン等といったものそれぞれが、膨れや防水層劣化のリスクを減らす為の予防策のひとつであり、それぞれが合わさり、補うことで、よりしっかりとした防水層を作り上げています。
お客様ご自身でも、大雨や台風後等にこまめに防水層の状態をチェックし、排水ドレンに溜まった泥、枯葉などのゴミを掃除しておくといった、常日頃のメンテナンスをして頂く事ことは、結果的に防水層の劣化を防ぎ、建物全体の寿命を延ばす重要な役割となります。
日本外装株式会社
サービスプランナー 二宮圭太郎