平成27年3月16日(月曜日)
当社の活動状況→本日の工事進捗状況
現在施工中の外装改修工事における外壁下地調査後の写真です。
打診ハンマーで外壁を叩きながら調査(音を聞き分けて判定)して、外壁の浮き、クラック、爆裂、欠損部をマーキングしています。
調査終了後に、浮き部の穿孔、クラックのカット、注入など、下地処理を進めていくことになります。
外壁の下地処理は、このように実際に調査をして初めて数量がわかるものなので、実は着工前に正確な数量を出すことが出来ません。
つまり、厳密に言えば、工事の着工前に正確な見積書を出すことが出来ないのです。
そのため、分譲マンションの大規模修繕工事の場合などは、見積書の時点ではおおよその想定数量で見積金額を仮提示し、実際の工事を着工してから打診調査を実施して、あらためて正式な工事金額を確定すると言う流れになります。
いわゆる実数精算という慣習です。
大規模修繕工事などの大きな物件の場合はそのような実数精算が常識なのです。
逆に、戸建て住宅や小規模ビルの外装改修工事の場合は、一部を部分的に調査して全体の劣化状況を想定して(見込み)見積書を出す想定見積があります。
多少の相違はあっても、当初の見積通りの金額でやりくりするのが一般的です。
大規模物件では実数精算、小規模物件では想定見積となります。
そして、そのどちらでもない中規模ビルの場合はケースバイケースで、実数精算にしたり、想定見積にしたりするわけです。
そして悲劇(我々施工会社にとっての)が起きるのです。
想定見積とした場合に限って、なぜか想定以上に下地が悪いと言う事態が起こるワケです。
わかる人にはわかる『改修工事あるある』ですね。(笑)
こうなると下地処理は完全に足が出ます。(赤字になります)
だからと言って工事の品質は譲れないので、歯を食いしばって粛々と工事を遂行するしかないのです。
仮に赤字になったとしても、プロとして工事の品質だけは死守しなければなりません。
お金は頑張れば取り返すことが出来るけど、一度失った信用を取り返すのは容易ではないからです。
特に我々のような中小企業の場合は、信頼を失った時点で会社の存続にかかわってきます。
ですので、今回のような想定外の悲劇に見舞われても粛々と良い仕事をし続けねばなりません。
それはお客様のためであり、我々が生き残るための絶対条件なのです。
歌の文句じゃありませんが、顔で笑って心で泣きながら頑張るわけです。(笑)
ではでは。
僕の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界
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興味がある方は是非読んで(聴いて)みてください。