社長ブログ

屋上防水もいろいろあります。

2014.12.8

平成26年12月8日(月曜日)

当社の活動状況→本日の工事進捗状況

横浜まで現調に行ってきました。
屋上防水工事の現調2件です。

2件ともS造という点では同じなんですが、屋上部分の構造(工法)が全く違いました。
1件目の物件はデッキプレートにコンクリートを打ち、その上にシート防水を密着工法で直貼りしてあります。
非歩行の場合、わりとよくある工法です。

2件目の屋上が珍しいというか、ちょっとレアケースという感じですね。
屋上をALC版で造ってあるんですが、その上にウレタン防水の密着工法でおさめてあるのです。
屋上がALC版ってこと自体は、さほど珍しくないのですが、その防水がウレタンだけ、それも密着ってケースはあまり見たことがありません。
防水屋の感覚で言えば、かなりリスキーな仕様だと思います。
実際に雨漏りもしていますから。

ALC協会の技術資料によると、ALC版を屋根に使用する場合はメンブレン防水の露出工法推奨となっています。
ウレタン防水もメンブレン防水には変わりありませんが、技術資料によるとウレタン塗膜防水の場合は絶縁工法となっています。
ALC版のもつ放湿性、鉄骨造のムーブメントなどを考えると、やはりウレタン密着というのは選択ミスというか、間違いと言っても差し支えないでしょう。

屋根がALC版の場合、一般的にはアスファルト防水やシート防水を採用するケースが多いです。
最近に限ると塩化ビニル樹脂系シート防水の機械固定が多いと思います。
いずれにしても、ウレタンの密着ってのはちょっと考えられません。
雨漏りしているのも当然と言えるでしょうね。

この場合、ご提案の基本路線は塩ビシート・機械固定での改修となります。
費用対効果、安全性、耐久性、あらゆる面から考えて、この建物にとって適正な仕様だと考えます。
その際、注意が必要なのは、ALC版の厚みと天井のおさまりです。
あと、意外と忘れがちですが、間違いなくALC版なのかどうかの確認も重要となってきます。
万が一、ALC版ではなくアスロックなどの押出成形セメント版を使ってある場合は全く話が違ってきますので。

このように屋上防水にもいろいろあるとワケです。
と言うことは、それに対する処置や改修の仕様も様々、多種多様、千差万別なのです。
プロとしては建物ごとに正確に状況を把握して、その建物に合った適正な仕様を提案する責任があります。
万一、間違った仕様で改修工事をしてしまうと、せっかくの工事が台無しです。
いや、台無しどころか、場合によってはマイナスにすらなってしまいます。

当然のことながら、プロとしての知識と経験が求められるワケです。
精進の上にさらなる精進を重ねなければいけませんね。
気を引き締めて、引き続き精進・研鑽いたします。

ではでは。

僕の著書です→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則/経済界

音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はコチラ

興味がある方は是非読んで(聴いて)みてください。

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