防水工事は下地が命です。
それは新築時の防水においても改修工事の際においてもかわりません。
最高性能の防水材料を最高の腕を持つ職人の手で施工したとしても、下地が悪ければ本来の防水機能を発揮できないばかりか、かなり早い段階で劣化し、全く防水としての役を果たさないことになってしまいます。
もちろん腕のいい職人は下地作りも上手いので、そのようなケースは現実的には起こり得ないわけですが。
逆に言えば下地作りが上手い職人こそいい職人と言えるのかもしれません。
防水性能に最も差がつく要因なのです。
1.コンクリート下地における注意点
雨・雪など気象的な要因で発生し、建物に対して落下し、流れ、あるいは風と共に横方向から建物にあたり、その後、跳ね返ったり、溜まったり、浸みこんだりすることで建物外部に直接的に影響を与える水です。
影響のある箇所(部位)としては、
屋根・陸屋根・屋上・テラス・バルコニー・ベランダ・外壁・基礎・開放廊下などが
あります。
2.木造下地における注意点
地上に降った雨などが地面に浸透し滞留する水のことで、地域性や地形、季節、天候などによって水量(水位)や水圧が変化します。
圧力があるという点が、1)の雨と大きく違う部分であります。
影響のある箇所(部位)は、
地下室、地下ヨウ壁、エレベーターピットなどの地下部分に限られます。
3.ALCパネル下地の注意点
生活用水とは文字通り生活に必要な水で、使用する前の水(給水)と、使用した後の水(排水)があります。
これらの水が配管から出る場所、あるいは漏れる可能性がある場所において防水が必要になります。
箇所(部位)としては、
浴室、洗面所、キッチン、トイレなどのいわゆる水周りに影響があります。
また、工場や企業などの場合は産業用水となりますが、基本的な考え方は生活用水と同じです。